横須賀・総武快速線用車両の新造について
http://www.jreast.co.jp/press/2018/20180902.pdf
9月4日、JR東日本は総武快速・横須賀線用車両としてE235系を製造することを発表しました。E235系といえば山手線への投入を進めていることで知られるJR東日本の最新型通勤車両で、現状山手線以外での営業はありません(そういえば投入直前に横須賀線への臨時列車を走らせてましたね)。
現在、総武快速・横須賀線用の車両は全てE217系で投入されています。11両の基本編成×51、4両の付属編成×46という745両となっています。E235系の製造予定数も745両。そっくりそのままE235系がE217系を置き換えることになります。
JR東日本では形式名に「E」を付与していますが、通勤・近郊型車両で初めてEがつけられたのがE217系。世代的にはかつて京浜東北線で並走し、現在は房総で顔を合わせる209系とほぼ同じくらい。たまにE217系に乗ってみると、高速走行と首都圏の凄まじい混雑率の影響でかなり披露していることが伺えます。ドアチャイムの音程が(今となっては)やたらと高いのも時代を感じさせますね。車両の更新工事も一通り終えてはいますが、最初の車両の投入からもうそろそろ四半世紀が経とうとしています。早いものですね。
そういうわけで、ようやく総武快速・横須賀線にも新車投入の時機がやってきました。ちなみに、投入計画自体は実は遅くとも2008年の時点で既にありました。
国電総研スペシャル2008
http://www5.airnet.ne.jp/kokuden/soukensp2008.html
●E235系
山手線には次世代車、E235系の投入が計画されている模様。ただし、すぐという事ではなく、各線へのE233投入が一段落してからと言うタイミングの様だ(トップページではホームドアのため、という様な書き方になってしまいましたが、申し訳ございませんでした)。
これにより、231-500が総武中央緩行線に転属、捻出の231-0・209-500は南武・八高川越・相模線の205・209を置換える模様。総武中央緩行は、231-500だけでは不足するため、231-0が6M4T化され数編成が引き続き使用される模様。
転出する231-0は南武線へ、209-500が八高川越・相模線へ転用される模様である。なお、209-500については、京葉線→武蔵野線で使用されたものも再々転出し合流する様である。また、E235系については、山手線の次に横須賀総武快速に投入される模様。
2008年というと、まだE233系ですら京浜東北線に投入している途中で、E217系が一時東海道本線へ転用されていたりもしました。東京オリンピックが決まる前の話です。もちろん東日本大震災前ですし、上野東京ラインも名前すら決まっていなかった頃ですからその後細かい計画はかなり変わって、投入時期は全体的にかなり遅れてしまいましたが、それでも大きな流れはこのとき決まっていたまま受け継がれています。
ちなみに、南武線についてはこのように玉突きで転属させる予定だったのですが、E235系の山手線への投入が遅れた結果、転属を待たずに直接新車投入と変更になりました。
そんなこんなで待望のE235系が2020年頃より営業を開始するわけですが、注目すべき点はなんといってもオールロングシートとなったところ。やはりボックスシートは邪魔だったのでしょう。113系の時代ならいざしらず、今となっては通勤時にはもちろん邪魔ですし、大きな荷物を持っている空港利用客にとってもあまりいいものではありません。シートピッチ狭いですしね。欲を言えば荷物スペースを、普通車には設置できなくてもせめてグリーン車くらいには……と思うのですが、空港ばっかり走るわけでもないので難しいところなのでしょう。ただ、グリーン車全席にコンセントが設置されたのは評価したいところです。ところで、グリーン車には液晶ディスプレイ設置されるんでしょうかね?
そうそう、グリーン車ですが、片開き1枚扉となるようです。中央線快速用のE233系グリーン車が両開き2枚扉となるのでこれからの標準は両開きなのかと思っていたのですが、中央線快速だけのようです。あと、側面のカラー帯が山手線用とは違うパターンになっていることも気になっている人が多いようです。山手線ではドアとその上部鴨居部分を塗装していました。一応総武快速線でもホームドア設置予定駅があるんですけどね。
営業開始したらぜひともグリーン車に試乗してきたいものですねぇ。それより個人的には、成田空港への快速列車が毎時2本にならないかなぁと思っているのですが。検討してくれませんかね?